ニュースで、格差の問題を話していた。
大型船に模されたピラミッド型社会。その底辺の船の甲板にいる人たちは、海に落ちたらもう這い上がれないのだという。船に戻る梯子がなくなっているからだ。話はそれで終わっていた。
今まさに、海に落ちている人はどうしたらいいのか。海の中でもがくか、あきらめて沈んでいくのか。
その中で、浮いた木切れを集め、筏を作り、漂っている人がいる。不安定で、ひと波で飲まれそうな筏は、頼りないながらも自力で進む。
そのうち、他にも筏を作って、自力で進もうとする人が現れる。そうした人々は、そのうちお互いの筏をつなぎ合わせ、新しい道へと向かうのかもしれない。
そして気が付く。梯子が見つからなくても、道はあったのだと。
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