アンブリッジローズというバラは、アプリコットピンクの花がふんわり可憐な印象であるにもかかわらず、丈夫でよく咲く優秀なイングリッシュローズです。
このバラを描いている間中、ミルラ香と呼ばれる特有の良い香りが漂っていました。
絵の世界に「ボタニカルアート」というものがあります。「ボタニカルアート」をやっている方に聞くと、普通の絵画とは違い、対象となる植物を正確に写生することが大切だそうです。主観を交えない、冷静に観察することだそうです。写真で記録することができなかった時代、人の目で詳細に描かれた絵が唯一の記録法で、図鑑として意味をもった植物画は正確でなければならなかった。とはいえ、今も愛好家が絶えないのは、どうしてでしょうか?スマホで写真が撮れるのに?
ルドゥーテのバラ
ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(pierre-joseph redoute 1759年~1840)彼の傑作、バラ図鑑を見ればおのずと答えが見えてきそうです。つべこべ言わず描かれたバラが美しいからです。
今回バラを描こうとしてその美しさにひるんでしまい、どう描こうかと困った挙句、できるだけ正確に詳細に丹念に描写することしかできませんでした。ひょっとしたらカメラのレンズには映らなくて人間の眼にしか見えないものがあるのではないかとか、一瞬で撮るカメラのシャッターと違って時間をかけて描く人の手でしか現わせないものがあるのではないかと考えながら。
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