弱いと敬遠される青いバラのなかでも、これは例外ともいえそうな丈夫なバラ、ブルー・フォー・ユー。このバラのブルーは、寒冷地ほど美しくなるとのことです。我が家では、西日の当たらない風通しの良い東のベランダで育てています。
まずは水彩で描く
まずは水彩で、丹念にスケッチしました。このバラは色の変化が楽しいバラで、白く淡いピンクで咲いたかと思うと、濃いピンクだったり紫だったり、一つの株とは思えないほど、いろんな色で咲いてくれます。中でも、咲進むと灰色がかった紫に退色していく変化がとても美しい。
次は日本画で挑戦
何回も色をかけ直すうちに、このように渋っちぃ色になりました。日本画の絵具を思うように扱うのはなかなか難しく、毎度悪戦苦闘しています。
日本画とは?
日本画は、主に岩絵の具と呼ばれる天然の鉱石を、膠で接着した絵です。膠とは動物や魚のか皮、骨、腱などを煮詰めてつくった天然の接着剤です。昔から楽器の接着にも使われてきたとか。
日本画の絵具は、チューブがら出してそのまま使う絵具とは違います。絵具屋さんにいくといつも見とれてしまうのですが、粉の入った様々な色の瓶がグラデーションで並んでいます。現代では天然の鉱物だけでなく、合成したものがあるので色も豊富です。それを秤ではかってもらって、何両目とかで買いもとめ、溶いた膠と混ぜて練って練って練りまくり、やっと絵具になります。そこに水を入れ、丁度良い加減に溶いて、水を含ませた筆で描いていきます。
絵具の粒子にうまく膠が絡んでないと剥がれるし、下の絵具が動いたりします。膠をたくさん入れすぎると色が濁ったり、ひび割れたりします。その加減は経験と右脳的な勘によるもので、慣れるしかありません。そんな面倒な絵具にこだわるのは何なのでしょう?他にはない色でしょうか?
湿度感というか、鮮やかなのに湿っぽいというか、それが自分にしっくりくるような気がするからかも…。